スキップしてメイン コンテンツに移動

次の中国はインドでなくて”バングラディシュ”らしい


また円安が急激に進んで、日本の衰退が露わになってきている今日この頃ですが、次の中国と呼ばれる国が出てきました。

どこの国だと思いますか。インド・・・違います。
以外にも、その答えはバングラディッシュです。

意外に大きい バングラデシュ 経済

多くの日本人はバングラデシュと聞いて思い浮かべるのはずばり 飢餓でしょう 。 実際に1980年代 、昭和の時代ぐらいまでは バングラディッシュ と聞けば 思い浮かべるのがお腹のぽっこり膨らんだ 栄養失調の子供だったかもしれません。
ところが、現在のバングラディシュは、 急激な経済成長を経てかなりの経済規模に達しています。 私も今回調べてみて驚いたのですが GDP が 約50兆円ほどあります。ドルにすると4000億ドル 台です。 日本の GDP が500兆円台ですので 約1/10の規模になります。 実際に他の国と比べてみるとシンガポール とほぼ同じ規模です。東南アジアの諸国と比べるとタイには劣りますが フィリピンやベトナム シンガポールなどをすでに上回っています。もちろん 人口の規模が違いますので 直接比較はできませんが、バングラディッシュの経済が想像以上に大きいことがわかると思います。

年率7%成長

日本人にとって飢餓と貧困のイメージしかない バングラディッシュですが、実際にはかなりのスピードで経済成長しています。ベルリンの壁が崩壊し、冷戦が終焉を迎えた1990年からの約30年間で、バングラ ディッシュの経済は約10倍に成長しています。一人当たりのGDPは2500㌦程度(約30万円)と、まだ日本の十分の一程度です。しかし人口が1億7000万人(世界第9位)と 日本を 5000万人ほど上回り、そのため 実際の経済規模が日本の1/10ほどにまで膨らんでいるのです。その人口の大きさを考えると無視できない 規模になっています。
特にこの10年 急激な経済成長をしています。その成長率は約7%です。この7%という数字は投資をやってる人にはおなじみの数字だと思います。約7%の投資収益があると元本が10年で倍になるというマジックナンバーだからです。この成長率が持続すると仮定すると、バングラディッシュの経済は10年で倍、20年後には4倍の規模になることになります。さすがに 10%の経済成長が20年続いた 中国には劣りますが、それでもかなりの高成長が続くことが予想されます。

アパレル輸出は世界第二位

近年のバングラディシュ経済急成長の原動力になっているのがアパレル産業です。ユニクロやザーラ、GAP、マークスアンドスペーサー など世界有数の ファストファッション企業の製造拠点になりつつあります。アパレル産業の輸出額では中国に次ぐ 世界2位の規模になっており 輸出規模としては 年間 2兆円ほどにまで成長しています。このアパレス産業で働くために、今バングラディッシュでは地方の農村地帯から、首都であるダッカに人口の急激な移動が起きているようです。特に縫製工場で求人が多い若い女性が、農村を離れて都会に出てきているようです。ちょうど60年前に日本であった集団就職と同じ現象が起きいます。
また首都ダッカでは、人口の急増を受けて、日本のJAICAの協力の元に、今年2023年に同国はじめての高架鉄道(要は日本の電車)が開業しました。バングラディッシュに日本と同じ電車が走るのを誰が想像したでしょうか。

若い国

バングラディッシュと日本を比較した時、特に目立つのが若者の多さです。平均年齢が50歳近い日本と違い、綺麗な末広がりの人口ピラミッドを持っています。平均年齢も20代で人口の半分が20代以下 というとても若い国です。つまり これから人口 ボーナスの恩恵を受ける可能性が非常に高い国でもあります。アジアの国というと 若者が多く子沢山のイメージがあると思いますが、実際にはかなり高齢化が進んでいます。東南アジアでも すでに先進国になったシンガポールだけでなく、例えば中進国のタイでも少子高齢化が急激に進んでいて、タイの合計特殊出生率はすでに日本を下回るレベルにまで低下してきています。また 数年以内に 人口減少が始まるとの説が有力です。

インドでなくバングラディシュ

今年に入ってから、インドの人口が中国を越えたことが話題になりました。世の中では、ネクストチャイナのナンバーワン候補はインドと言うのが定番になって居ると思います。しかし、そのインド経済ですが、その中身を見てみると解決が難しい問題が山積しているのが見て取れます。有名なカースト制度や、政府職員の汚職だけでなく、ヒンドゥー教の原理主義が大きな力を持つなど、宗教や政治面でも問題を多く抱えてます。世間の期待通り一筋縄で次の中国として成長軌道に乗ると考えるのは楽観的過ぎるのではないでしょうか。また製造業の面でも品質管理などに問題が多く、インドで作られたiPhone15に不具合が発生したとのニュースが今年になって流れています。
一方のバングラディッシュですが、国民の大半がイスラム教徒の国です。またバングラディシュは、以前からシンガポールや中東など世界中に多数の出稼ぎ労働者を送り出しており、その労働規律の高さは以前から折り紙つきです。実際に多くのアパレル産業が、バンクラディッシュ人の勤勉さを称賛しています。また基本的にはインド人(ベンガル人)と同じ人種であることからIT産業でも高い能力を持っているようです。
以前は軍事政権が続いていましたが、1990年代以降は、民主主義が根付き、選挙も行われ、定期的に政権交代も行われています。政治的にも安定しているようです。
中国やタイなど多くの新興国が、政治制度の問題から、社会制度の改革に失敗しがちなのと比べると、バングラディッシュ政府の印象は、シンガポールやドバイの政府に近い印象です。

バングラディッシュが日本を抜く??

今回バングラディッシュのことを調べていて感じたことの一つが、将来バングラディッシュが日本に並ぶ可能性です。 以前のバングラディッシュを知っている人からすれば、「そんなバカな!!!」と思うでしょう。しかし数字は冷徹です。 バングラディッシュが今の7%成長を続けた場合(その可能性はかなる高いです)、経済規模が10年で2倍、20年で4倍になります。そうなると日本の十分の一の規模であるバングラ経済が、日本の約半分の規模になります。当然一人当たりのGDPも一万ドルが視野に入って来るでしょう。
一方で、日本経済の先行きは明るくありません。今後も急速に少子高齢化が進み、20年後には、高齢者の比率が3割を越えます。人口も今より1000万人ほど減少しているでしょう。GDPに関しても、年率1%の経済成長が維持できれば御の字でしょう。場合によっては高齢者の医療や年金などに国富を喰われてマイナス成長に落ち込む可能性さえあります。仮に1%の成長を見込むとすると、20年後には、日本のGDPは約2割増し程度です。日本の一人当たりGDPは現在4万ドル弱ですから、5万ドル程度になる計算です。
ここで曲者なのがドル円レートです。円ベースのGDP成長率は1%程度を維持できたとしても、為替レートが更に円安に進んだ場合、例えば1ドル200円台になった時には、一人当たりのGDPがドル建で現在の2万ドル台に低下してもおかしくありません。実際に日本人の四割近くが高齢者になり、年金生活を送るようになった場合に、ドルベースで見た急激なGDPの縮小が起きてもおかしくありません。
一方でバングラディッシュは、1%程度の人口増加率を維持していることから、今後20年間で更に人口が増加することが予想されます。仮に今の人口増加率が続くと、20年後には人口が2億人を越えます。また今は7%の経済成長率ですが、好調な輸出が維持された場合には、2000年代の中国の様な大規模なインフラ整備が始動し、10%越えの成長率を実現する可能性も有ります。
 日本人の多くが、世界第二位だった過去のGDPの栄光から、日本が豊かな国だと思い込んでいますが、実際には今現在でも一人当たりのGDPでは、世界第32位程度です。一方で、 バングラディッシュの経済成長が続いた場合には、20年後には一人当たりのGDPが、今の中国と同じレベルに達することになります。
こう考えると、場合によっては、日本人とバングラディッシュ人の収入が同じレベルになる可能性さえ否定できません。

まとめ

今から20年以上前、中国が急激な経済発展を始めた当時、近い将来に中国が日本を追い抜くと言っても誰も信じませんでした。中国でビジネスをしている人でさえ、現在の中国の姿を想像できていたのは、ごく少数だったでしょう。それが、あれよあれよと言う間に日本を追い抜き、今では中国のGDPは日本の三倍になっています。
当時、中国経済の急成長のニュースを聞いた私は、遊びのつもりでエクセルにGDP成長率のシミュレーションを作った記憶があります。
そして驚愕しました。
7%の複利で計算すると、10年毎に倍々ゲームで経済が成長し、確かに2020年頃には日本を追い抜くという結果がでたのです。
実際の中国経済は、私の想定を遥かに超える二桁の経済成長を実現し、私の予想より10年近く早く日本を追い抜きました。
実は、中国政府が参考にした経済成長モデルは、何と我国日本でした。有名な一人っ子政策は、日本が終戦直後に制定した”優生保護法”がモデルになっているという説があります。また輸出主導による強烈な経済成長も日本の高度成長を参考にしたと言われています。
戦後日本の驚異的な経済成長を知っていれば、中国が同じことを出来ても何ら不思議ではなかったのです。しかし、そのことを真剣に考えている人は、ごく少数でした。
まさに灯台下暗しです。
20年後には、バングラディッシュで同じことが起きるかもしれません。

コメント

このブログの人気の投稿

【台湾有事に本気で備える】・・・その(2)台湾有事の現実的なシナリオ

ウクライナ戦争の勃発以来、軍事力を使った国境や領土の変更の現実性が改めて認識され、日本でも台湾有事の可能性が話題に上ることが多くなっている。 情勢の緊迫化を受けて日本政府も防衛費の倍増方針を表明した。 台湾有事の可能性が高まってきているのは間違いないようだ。 そこで今回は将来発生するかもしれない台湾有事で、実際に何が起きるか現実的なシナリオを紹介してみたい。 予想されている軍事的なシナリオ ハイブリッド戦争 まず最初に起きることが予想されているのが、 大規模サイバー戦争を含む、所謂「ハイブリッド戦争」 だ。電力や通信、交通などの各種重要インフラに対して大規模なサイバー攻撃が行われる。このサイバー攻撃には、金融機関へのハッキングなども当然含まれる。 また各種フェイクニュースをSNSなどにバラまくことで、政治的な混乱を狙った攻撃も実施されるだろう。 スマホなどが一時的にでも利用できなくなり、○○ペイなどのキャッシュレス決済が止まっただけで、経済には甚大な損害が出るだろう。 更に台湾と世界を結ぶ海底光ファイバーケーブルが遮断されることも想定されている。そうなると台湾と世界の通信は衛星通信のみになり大幅に制限されるだろう。 台湾海上封鎖 次の段階で予想されているのが、台湾の海上封鎖だ。日本と同じ島国の台湾は、海外からの輸入に依存している。中国が台湾周辺の海上封鎖を実施し、船舶や航空機の運航を妨害しただけで、台湾は、食料や原油などの物資不足に陥り大混乱になるだろう。 同時に中国と台湾の間の台湾海峡も完全封鎖されるだろう。民間船舶や航空機の立ち入りは完全に止められるか、中国による臨検が行われるようになるだろう。 ミサイル攻撃 次に予想されるのが大規模なミサイル攻撃だ。 台湾のレーダーなどの防空システムや発電所などのインフラに大規模なミサイル攻撃 が実施される可能性が高い。台湾側も防空体制は取っているが、数百発のミサイルによる同時攻撃が行われた場合には、既存の防空システムだけでは防ぎきれないだろう。 この攻撃の際には、従来のミサイルだけでなく、 大量のドローンを使った所謂「飽和攻撃」や「スウォーム攻撃」 が行われる可能性も高い。今のところ、この大量のドローンを使った攻撃を効果的に防ぐ方法は開発されていない。相当な損害が出て一般市民の生活が困難になるだろう。 直接上陸作戦 台湾の防...

最強クリスマス寒波は、暖房なしで、これで乗り切る・・・車の立ち往生対策にも

FIRE・セミリタイア民はどうしても家でパソコンを使って過ごすことが多くなる。また、最近はだいぶ減ったかもしれないが、リモートワークの人も多いだろう。 そうなると厄介なのが冬の寒さ。パソコンに向かっていると、足や背中が冷えてくる。特に今年はインフレで電気代やガス代が、爆上がり中。 ということで、今回はFIRE・セミリタイア民のみならず、リモートワーク民向けに、冬の省エネ防寒対策を紹介してみたい。 私は暖房なしで過ごしてます 今年も大分寒くなって来た。 そんな寒い中、私はここ数年、日中「暖房なし」で過ごしている。その時使うのが以下の三種の神器だ。 動ける寝袋で暖房要らず 私は節電も兼ねて、着ぐるみ型寝袋を愛用している。以下のようなタイプのものだ。これを着ていると暖房なし、部屋の温度が10℃以下でも温かい。ほぼ暖房なしで過ごしている。 今回のクリスマス寒波では、新潟などで車の立ち往生が頻発しているようだ。エンジンを付けっぱなしにして、一酸化炭素中毒なども起きている様子。そんな時、この着ぐるみ型の寝袋があれば、エンジンを切っても何とか乗り切れるだろう。 【立ち往生したときには】 県内では断続的に雪が降り、路面状況が悪くなっています。 立ち往生したときは 車のマフラー付近をこまめに除雪。 できれば防寒具を着てエンジンもOFFに。 身動きがとれない場合は「道路緊急ダイヤル」#9910 に連絡。 #nhk_video_toyama https://t.co/n7jRGpN6Ez pic.twitter.com/WdVAEl9il2 — NHKとやま (@nhk_toyama) December 23, 2022 基本は足冷え対策 デスクワークの冷え対策の基本は、足を温めることにつきる。安いホットウォーマーで十分温かくなる。逆に頭を温めると眠くなる。 家事の際には歩けるタイプ 家事などで歩き回ることが多い場合には、歩ける靴タイプがお勧め。私も愛用している 背中が冷える場合 人によっては背中やお腹が冷える人も居るかも知れない。そんな時は、バイクのツーリング用に販売されている電熱ベストがお勧め。最近の製品はモバイルバッテリーを接続して使うタイプが中心。着ぐるみ型の寝袋と併用すると、低い温度設定でも十分温かい。 室内テントも 更に室内にテントを張ってしまうとういのも有効だ...

2022年相場の回顧・・・意外に常識の範囲だった

2022年も年末が迫って来た。ということで、月並みながら今年の相場の回顧をしてみたい。 結論から先に言うと 「常識の範囲内」 と言うことになる。 FRBの利上げで株価下落 今年の相場の流れを決めたのは言わずもなく「FRBの利上げ」だろう。既に2021年の半ばから 、アメリカでは強い物価上昇が始まっていた 。そして、そして年明けに勃発したロシアによるウクライナ侵攻で、世界的な物価上昇が決定的となった。 40年ぶりの10%近い物価上昇を受けて、3月からfRBが、 事前の予告通り「連続利上げ」に踏み切った 。 あとはご存じの通りで、それまでコロナ禍を物ともせず「爆上がり」していた米株を中心に、株式市場が総崩れの展開となった。また、通常は株価と逆相関になると言われていた債券も大暴落。ほとんど全てのアセットクラスが下落(暴落)する展開となった。 GAFA大暴落でレバナス爆死 FRBの利上げに伴い、これも教科書通りに、 ハイパーグロスのGAFA株が暴落 した。これも「極めて教科書通り」の展開だった。 金利が上がれば、株価の割引現在価値は大幅に下がる。 特に将来の成長期待で買われているNasdaq株は当然のことながら大きく下落する。まさに 投資の教科書の1ページ目に書かれている内容だ 。 これに伴いコロナバブル以来、SNSなどで持て囃されていた「レバナス」などのレバレッジETFは、軒並み爆死することになった。またカリスマファンドマネージャーに率いられ、 テスラ株への収集投資で知られるアークインベストメントなどのファンドも軒並み暴落した。 カリスマは唯の バブルのあだ花のピエロ であることが判明した。これも過去のバブル相場では、良くある話だ。 日銀指値オペで超円安相場 このFRBの連続利上げにも拘わらず、我が日本銀行は黒田総裁の指揮の元、 異例の「連続指値オペ」を実施し、超円安が確定的となった。 年初115円台だったドル円相場は、みるみる円安方向に進み、一時は、30年ぶりの150円越えとなった。 その後は、秋以降にアメリカのインフレ鈍化の兆しが出てきたことから、FRBの金融引締め打ち止め観測が出始め、ドル円相場も10円以上急落する展開となった。 暗号資産のFTXが破綻 年後半で話題になったことの一つに、暗号資産取引所のFTXが破綻したことがある。このFTX、暗号資産業界では後発なが...