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【株価急騰】株の調子がいいので、調子に乗って絶賛急騰中のNVIDIAを分析して みた



5月に入り株価が堅調だ。その中でも世間の注目を一身に集めているのが、アメリカの半導体メーカーのNVIDIA(エヌビディア、ヌビディア)だ。

年初は100ドル台だった株価は、年初から堅調に推移し、5月30日にはとうとう400台の大台を付けた。

NVIDIA株急騰の背景として唱えられているのが、最近話題の生成型AIであるChatGPTだ。昨年2022年11月に公開されて以来、このAIが繰り出す文章に世界中が驚愕しているのは周知の事実だ。一種のAI、ChatGptブームを呈している。

そのAIの中核をなすハードの一つがNVIDIAが製造するGPUと称する画像処理用の特殊な半導体だ。

今回は、この話題のNVIDIAの株価をな〜んちゃって証券分析して、将来の株価を予想してみたい。

NVIDIAってどんな会社

まず話題のNVIDIAだが、一般人は知らない人が多いだろう。この会社は、元々はゲーム用PCで利用されるGPUと呼ばれる特殊な半導体の専業メーカーだ。

半導体と言うと”インテル入っている”でお馴染みのCPUが有名だ。このCPUは、パソコンなどの頭脳の部分を担っている。スマホだとスナップドラゴンを作っているクアルコムが有名だ。

一方でNVIDIAが作っているGPUは、ゲームなどの画像処理に特化した半導体だ。昨今のゲームは周知通りグラフィックが驚異的に進化している。この精細な画面を高速で表示するためには、大量の情報を瞬時に処理することが求められる。だが、従来のインテルなどが作っているCPUでは、仕組み上この項処理処理を十分にこなせなかった。

この画像の高速処理では、高校の数学で習った行列計算を超高速で行う必要がある。この高速画像データー処理に特化したGPUの生産で成長したのが、今回株価が急騰しているNVIDIAだ。

ゲームの部品がAIに応用可能

このNVIDIAだが、2010年ごろから機械学習やディープラーニングなどのAI(人工知能)の計算処理に利用可能であることが知られていた。ディープラーニングには、大量のデーター処理が必要になる。この処理は以前はCPUを使ってなされていたが、元々はゲーム用に開発されたGPUが、このAIのデーター処理に適していることが分かったのだ。

ChatGPTでバブル

以前からAIのシステムに利用可能であると言われていたGPUだが、昨今のChatGptを巡る生成AIバブルで一気に注目を浴びることになった。

不真面目な株価予測

さて、ここから本題の株価予測だ。

まず初めにNVIDIAの現在の業績を確認してみたい。

NVIDIAAppleトヨタ
株価(ドル)401.11177.3137.73
売上高(千ドル)26,974,000349,328,00031兆円
当期利益(千ドル)4,368,00099,803,0002兆8千億円
利益率(%)16%28%9%弱
EPS(ドル)1.766.15
発行済み株式数2,470,000、00015,728,702,000
PER227.926.8310.20
出典:Yahooファイナンス

ザックリしたイメージとして、売上がテック企業の雄であるAppleの10分の一の規模と言う感じだ。利益率はAppleよ低い。ただし足元では24%とApple並みの純利益率を叩き出してもいる。PERは驚異の200倍越えで、今回付けている株価が如何に高いか良く分かる。一見すると、まさにバブルだ。

因みに売上規模がAppleと同じぐらいなのが我国を代表するトヨタだ。ただトヨタの利益率は8%から9%程度とAppleの三分の一だ。

売上予測

株価予測の元になるのはもちろん売上と利益だ。

様々な資料によるとChatGptのような生成系AIには、最低でも数十ギガバイト単位のGPUが必要のようだ。因みに一般的な高性能ゲームPCのGPUのメモリーは4ギガバイト程度だ。そのためChatGpt用のサーバーを構築しようとすると、既存のGPUボードを10枚から20枚は必要とするようだ。

実際に大規模な利用を想定したシステムを構築運用しようとするとハードだけで1000万円程度の初期投資が必要のようだ。またこのGPUは大量の電力を消費するため、実際に実用的なChatGptのようなシステムを構築運用するためには、電気代や人件費など諸経費込みで数億円が必要とのこと。

実際のゲーム用に売られているGPUを組み込んだ「グラフィックボード」と呼ばれる製品は以下のような感じだ。価格はピンキリだが、汎用的な製品で5万円程度でパソコンショップで売られている。

AI向けに、このGPUが20枚必要とすると、実際の価格はハードだけで100万円以上することになる。

推論にも利用

今までのAIでは、強化学習と呼ばれるデーター処理にはGPUを用いていたが、データー同士の関連性を推測する「推論」と呼ばれるプロセスはソフトウエア―で対応してきた。

今回NVIDIAあの株価が急騰している背景として、この「推論」プロセスにもハードウエアーであるGPUで対応可能であるとの発表をしていることがあるようだ。

この”推論”プロセスへのGPUの利用促進が今回の株価急騰の背景にあるようだ。因みに、この”推論”プロセスへのGPUの利用を可能にする「H100 Tensor」と呼ばれる新型GPUの価格は、現状500万円弱するようだ。またこの”Tensor”を複数組み込んだシステムをNVIDIAは5000万円程度で販売しようとしているようだ。

何台売れるか?

問題は、このAI用のGPUが何台売れるかだ。因みに世界には現在10億台程度のサーバーがあるようだ。なんとそのうち半分の5億台がアメリカに集中している模様。日本のサーバー台数は4000万台程度だ。ザックリアメリカの10分の一だ。

またGoogleやAWSで使われているようなサーバーは毎年更新が必要になる。ザックリとした数字で年間1000万台から1300万台程度のサーバーが世界で売れている。

実際にNVIDIAをはじめとするAI用のサーバーの需要は、5年後で1000万台〜1500万台程度と予測されている。

売上規模では、一台500万円程度のサーバーが1000万台売れると仮定すると、総額は50兆円になる。もし1000万円だと100兆円になる。

ちなみにAppleとトヨタの売上が共に30兆円程度だ。またスマホの市場規模は、2021年で約50兆円台、販売台数で12億億台程度だ。

サーバーが全てAIになるとはとても思えないが、AIの汎用性の広さを考えると、世界中で今使われている規模のサーバが売れてもおかしくはない。

実際の株価予測

以上を前提に実際の株価を予測してみたい。

販売台数1000万台同左同左
販売価格500万円同左同左
売上総額50兆円同左同左
利益率25%15%15%
利益12兆5千億円7兆5千億円同左
株式数2,470,000、000同左同左
EPS(円)5,0613,036同左
PER(倍)303015
理論株価(円)121,45791、09345,547
理論株価(ドル)1,084651325
為替レート(ドル/円)140円140円140円
為替レート一ドル=140円

売上を年1000万台、利益率を現在のApple並みの25%、PERもApple並みの30倍で計算してた理論株価は、ザックリ1000ドルと現在の株価400ドルの二倍以上のと結果になった。だがこの数字は一台500万円のGPUが年間1000万台売れるというマックスの状況を想定したものだ。

現在一部では株価が10倍になるとの観測も出ているが、20年前のITバブルの再来でもない限り流石にそれは無理だろう。ただ、年初株価が100ドル台だったことから、この水準から10倍はあってもおかしくないという話だ。

ただ今の400ドルと言う株価は、かなり先まで織り込んでいると言わざるを得ない。ちょっと急ぎすぎの印象だ。

サンマイクロシステムズの呪い

楽観的に考えると、株価が1000ドルになってもおかしくないとの結論になった。ただ幾つか気になる点がある。一つは1990年代に一世を風靡したサンマイクロシステムズだ。このサンマイクロシステムズは、それまでのインテルなどのCPUとは一線を画するSPARCとソラリス呼ばれるシステムを販売していた。このサンマイクロのサーバーは、当時一台1000万円台で販売され、勃興しつつあったインターネット用の業務用サーバに多く利用されていた。私も当時デリバティブズなどの業務で利用していたことがある。

しかし、その後数年してインテルの汎用PCの性能が大幅にアップ、Linuxベースの安価なサーバが普及したことから、サーバ価格は暴落した。現在では高性能な物でも数十万円まで価格が低下している。ようは10年程度で価格が20分の一程度に下がったのだ。サンマイクロシステムズは2010年にオラクルに買収されている。

今話題を集めているNVIDIAのAI用サーバに関しても、当初は数千万円の価格が、あっと言う間に数年で10分の一以下に低下してもおかしくない

コモディティー化の恐れ

もう一つの懸念は、所謂「コモディティー化」の可能性だ。理論株価の比較対象としたAppleは20%〜30%の高い利益率を保っている。しかし、この高い利益率は飽くまで強固なAppleブランドの賜物だ。また独自のi-OSが独占的な利益率を生み出している。

NVIDIAは、今のところGPU市場で独占的な地位を占めているが、果して今後もAI用のGPUで同様な地位を維持できるかは不透明だ。

インテルなどの既存の半導体メーカーや、GPUで競合しているAMDなどのメーカーと激しい競争が発生る可能性は容易に想像できる。

生産量の限界

もう一つ気になるのが生産量の壁だ。多くの分析が5年後のAI用半導体の市場規模を1000万台から1500万台、金額で最大50兆円程度になってもおかしくない。しかし、この生産台数をはたして実行できるのかは何とも言えない。ハードの生産は、今までのIT企業のようにAWSでサーバーを立てれば何とかなるというものではない。特に半導体の製造には巨額の投資が必要だ。はたして短期間でこの生産能力が獲得できるか、生産のボトルネックが発生する可能性ある。

結論:まだ買えなくもないが、ちょっと高い

結論としては、現在の400ドルの株価は、まだ買えなくもないが、かなり限界に近付いている感じだ。実際は市場の全てを占有することと、Apple並みの利益率を前提にすることが妥当かかなり疑問が残る。

そう考えると、利益率15%、PRE15倍で算出した300ドル台の株価が妥当かもしれない。現状の株価は既にこの理論価格を越えている。

つまり今の株価は「ちょっと微妙に高い」という感じだ。

おまけ:適当予測は結構当たる

因みに2年前にも同様に当時話題沸騰中だったTESLA株を分析している。この時は、理論株価として600ドル、買ってもいい株価として300ドル(株式分割後100ドル)台を提示した。

結論としては、Tesla株はその後暴落して、三分の一の株式分割後で101ドルまで下落して底打ちしている。あながち適当に計算した株価も当たることがあるものだ。

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