統一地方選の最中である4月15日昼前、和歌山市近郊の漁港で岸田総理に対するテロ未遂事件が発生した。兵庫県出身で職業不詳の24歳の犯人の男が、岸田総理の背後からパイプ爆弾の様な物を投げつけた。爆弾は爆発したが、幸いなことに警官一人が負傷した以外には、大きな被害は無かった。
昨年の安倍元総理銃撃事件、そして昨年暮れの東京都立大教授銃撃事件など立て続けに政治的なテロが続いている。そして犯人の全てが、所謂「無敵の人」だ。
既に多くの人が気付いているかもしれないが、この「無敵の人」のターゲットが変化した可能性が高い。今回は、この「無敵の人」が起こすテロ事件について考察してい見たい。
警察の警備は完全に失敗
今回のテロ事件については、選挙運動中ということで、マスコミだけでなく聴衆の多くがスマホで事件を撮影していた。その多数の画像を見る限り、警察の警備は完全に失敗だったと思われる。
犯人を見逃す
SNSに多数投稿されている動画で現場の状況を見る限り、聴衆の多くは地元の漁師や漁協の関係者だ。あとは近所のおっちゃんおばちゃんや家族連れだ。
その中に一人、バックパックを背負い黒いフード付きのパーカーを着た青白い顔の若い男がいたら、普通は速攻で職質の対象だろう。事前に聴衆の荷物検査は行われていなかったようだが、何故警官が気付かなかったのか理解できない。
この時点で警備の半分は失敗と言わざるを得ない。
二回の爆弾投擲を許す
次は爆弾の投擲だ。犯人はパイプ爆弾をバックパックから取り出し、着火または起動して投擲している。この一連の動作の最中に周辺の警察官が一人も気づいていないようだ。
さらに二回目の投擲の動作も許している。
そして、この二回目の投擲に気付いたのが、警察官でなく近くに立っていた漁師の男性だ。警察官は全く反応していない。
SPは明後日の方向を見ていた
岸田首相の背後に最初のパイプ爆弾が落ちた場面も繰り返し報道されている。この時に周辺にいたSPや秘書官などが、全て聴衆に対して横を向いているが背を向けている。岸田総理と聴衆との間には誰もいないように見え要る。
反応したSPは一人だけ
SNSでは、爆弾を蹴り飛ばし岸田首相を守ったSPが称賛を浴びている。確かにこのSPの行動は素晴らしい。しかし他の警備要員は誰一人即座に反応していない。またこのSPが反応できたのは「爆弾が即座に破裂しなかった」からにすぎない。単なる不幸中の幸いだ。
欠陥爆弾で救われる
投擲されたパイプ爆弾は、実際に爆発している。しかしパイプの強度に対して爆発の威力が低かったのか、またはパイプの両端の密閉が不十分だったかしたため、パイプ本体の破裂はなかったようだ。
もし犯人が理工系の知識があり、細かく計算をしたうえで爆弾製造をしていた場合には、完全に破裂していた可能性は高い。
岸田首相は運がよかった
幸いなことに今回のテロ事件では、投擲されたパイプ爆弾が即座に爆発しなかった。もし落下と同時に、または空中で爆発していたら、周辺に破片が飛び散り相当の犠牲が出ていただろう。
結論としては、岸田首相は運がよかっただけだ。命を落としていても何ら不思議でない状況だった。
無敵の人の可能性
安倍総理銃撃事件の犯人である山上被告もロスジェネ非正規雇用の典型的な「無敵の人」だった。
今回のテロに関しては、犯人は兵庫県西宮市在住の24歳職業不詳の男性としか分かっていない。しかし隣近所や同級生などの証言から、所謂「無敵の人」の可能性が高い。
警察は無力
そして日本の警察は、この新手のテロリスト予備軍である無敵の人に対する情報収集が苦手だ。
暴力団や極左暴力集団などと比べて、組織を持たないローンウルフ型が大半で、さらに社会的に孤立している場合が多い。また犯行前に暴走族や半ぐれなど反社会的な活動に関わっていた者も極端に少ない。
従来の警察の情報網には掛からない。
武器は百均で
また使われる武器製造の知識も殆どネットで入手可能だ。さらに材料も近所のホームセンターや百均で入手可能な物ばかりだ。まさか水道管や花火を禁止するわけにもいかないだろう。ようは防ぎようがないということだ。
殺人のターゲットが変化か
近年日本では、所謂「無敵の人」による「無差別大量殺人事件」が続いている。2008年の秋葉原事件以降毎年のように、見ず知らず相手をターゲットにした犯行が続いている。小学生や障碍者など弱者をターゲットにした事件も複数発生している。
しかし昨年の安倍元総理銃撃事件以降、この「無敵の人」のターゲットが変化したと考えた方がいいだろう。従来の無差別殺人から、有名人を狙った犯行にシフトしていると考えられる。
次は芸能人やインフルサー
昨年暮れに東京都立大教授の宮台真司教授が暴漢に襲われ重傷を負う事件が発生した。その後に特定された犯人は、長年家に引きこもっていた中年の男性だった。宮台教授とは面識もなかったらしい。ネットやメディアで活躍する宮台教授を目にして、一方的に怒りを募らせたようだ。
政治家に対するテロが続いたことから、当然警察の警備は更に厳重になるだろう。そうなると「無敵の人」のターゲットが変化することが想像される。
今は目立つ政治家がターゲットになっているが、このトレンドが続くとすると、次のターゲットが政治家とは限らない。むしろネットやSNSで発信しているような、インフルエンサーにターゲットが移ることが予想される。
ハッキリ言って「目立つのは危険」だ。
問題なのは「無敵の人」だ。
メディアやSNSでは、「暴力による言論弾圧を許すな」とか「民主主義を守れ」とかの通り一辺倒の主張がされている。
しかし、みんな薄々気付いているように、事の本質は「民主主義」でも「言論」でもない。
社会的にも経済的にも孤立した「無敵の人」だ。
そして「無敵の人」は、少なく見積もっても数十万人、場合によっては数百万人存在する可能性が高い。
自衛するしかない。
今回のテロ事件では、多くの人がスマホで動画を撮影しようと犯人に近づいていた。これは最も避けるべき行動だ。今回はたまたまパイプ爆弾の威力が低かったが、場合によっては、周囲数十メートルに鉄でできたパイプの破片が飛び散っていた可能性が高い。
正しい対処は、姿勢を低くして逃げるだ。また近くで爆発が起きた時の動作は、地面に伏せるだ。マスコミも含めて誰一人この行動をとっていない。むしろ犯人に近づいている。自殺行為だ。
これからも同様の犯行は続くだろう。そしてターゲットも政治家から、芸能人やインフルエンサーなどに変化していくだろう。
身を守る方法は自衛しかない。

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