ここ一ヵ月ほどの間に、関東圏を中心に老人を狙った強盗事件が多発している。そして東京の狛江市では、90代の老人が殺される事態まで発生した。
このニュースを見ていて思ったのが、「デジタル透明人間」だ。
どういうことか疑問に思った人も居るかと思うので、かいつまんで説明してみたい。
目立つのは危険
東京の狛江市で起きた強盗殺人事件では、被害者の家がニュースで報道されていた。多摩川沿いの大きな一軒家で、ベンツなどの高級車が複数台止まっているのが、見て取れる。相当に裕福な家なのだろう。
スマホやネットが普及する以前なら、誰がどこに住んでいるかなど、身近な人以外に知る方法が無かった。しかし今では、自宅に居ながら街の様子が丸見えだ。
名簿が売買されている
今回の事件でも「裕福な高齢者」が記載された「名簿」を犯人が利用していたことが報道されている。以前から”降込め詐欺”などで、”孤独で裕福な高齢者”が記載された名簿が、犯罪者の間で流通している実態が報道されていた。
また、以前から指摘されていたことだが、この様な”名簿”は、違法な方法で収集されたものではなく、”介護業者”や”リフォーム業者”など、高齢者がいる一般家庭に出入りする業者の顧客名簿などが流出したものが、相当含まれるらしい。
Googleマップで家から偵察
以前であれば、幹線道路から見えない閑静な住宅地なら、外から様子を伺うことは出来なかった。しかし今では、「Googleマップ」を使えば、周辺の様子が手に取るように分かる。また家の様子や、止まっている車を見れば、凡その暮らしぶりや財産などは想像できる。
プライバシーは存在しないと考えた方がよさそうだ。
SNSで行動パターンを読まれる
SNSへの頻繁な投稿は危険だ。SNSに頻繁に投稿しているだけで、行動範囲は外出や通勤時間などの凡その行動パターンを読み取られる可能性がある。訪れた飲食店や”映えスポット”での写真などをSNSに公開情報として頻繁に投稿することは危険だろう。
デジタル透明人間化計画
スマホとSNSが普及した時代にお勧めなのが、「デジタル透明人間化計画」だ。既に常識となって居るかもしれないが、ITに疎い中高年や、IT知識の乏しい中学生や高校生などの若者の間では、未だにセキュリティーが緩々の人を多く見かける。
個人情報を晒さない
基本は個人情報を晒さないことだ。FacebookのID検索をオフにするのは、もはや常識だが、Instagramなどで、電話番号や個人名から検索できる状態で利用している人は要注意だ。ID検索などもオフが基本だ。
顔出しはディープフェイクの餌食にも
YouTubeでの”顔出しもNGだ。職業として本気でユーチューバーを目指しているのなら別だが、一般人は、顔だけでなく”声”を晒すこと自体法度だ。
最近ではAIの進化に伴い「ディープフェイク」の技術も劇的に進化している。あなたが映った”動画”や”音声”を元にしてディープフェイクが作られ、犯罪に悪用される可能性さえある。
SNSに頻繁に投稿しない
映えスポットやグルメの写真を頻繁に投稿するのは、控えるべきだ。時系列で分析すれば、あなたの”行動範囲”や”行動パターン”を読まれてしまう恐れがある。
過去には実際に、Instagramに投稿した自撮り写真の目に反射している画像から、住んでいる場所を特定され、ストーカー被害に遭った芸能人もいたほどだ。
そもそも多くの人は、他人が何をしているのか関心がない。SNSへの頻繁な投稿は、「承認欲求モンスター」の「頭の悪い人間」と思われるのが落ちだ。
固定電話の解約
若い人は固定電話自体を持っていない人も多いだろうが、中高年の中には、固定電話を未だに頻繁に利用している人も多い。振り込め詐欺のターゲットになるのは、多くの場合「家の固定電話」だ。この際、固定電話自体を解約してしまおう。
家の表札を外す
家の表札や郵便受けの名前は、当然のことながら外そう。
ゴミはシュレッダー
個人名や個人情報が記載された書類は、”全てシュレッダーで裁断”すべきだ。ダイレクトメールなども危険だ。どの通販やサービスを使っているか、他人に分かってしまう場合もある。銀行やクレジットカード会社から来たダイレクトメールだけで、あなたがどの銀行に口座があるか、他人に分かってしまう。この情報だけで”振り込め詐欺”に手がかりを与えてしまう。
賃貸住宅に住む
そもそも、家や土地を保有していると”登記簿”に個人情報が記載されてしまう。不動産を所有すると言うことは、広く公衆に個人情報を晒すことになる。更に抵当権の欄を見るだけで、どの銀行からいくら借りているかまで分かってしまう。
昔なら登記簿を閲覧するには、管轄の法務局まで出向く必要があったが、今ではネットで、どこからでも閲覧可能だ。いっそのこと、賃貸住宅に住むことも検討したほうがイイかも知れない。
攻めのデジタル人格構築
透明人間化が、ある程度進展したら、次は「デジタル人格」の構築を試みるのもいいかもしれない。
SNSなどのアカウントを用意して、積極的に”好ましい人格”を構築するのだ。
そのやり方に関しては、また別の機会に解説してみたい。
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