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徒然なるままにFIRE(4)・・・一部で話題の貧困ポルノ本を読んで、日本人は世 界一のお金持ち

最近面白い本を目にした。日本人は、平均年収があっても、貧しくて普通の生活が送れないという本だ。よくある貧困ポルノ本と言えばそれまでだが、Amazonのレビューを見ると、その内容に突っ込みが多く書かれている。

スタバのグランデを注文できないから貧困と嘆く

この本には各種貧困(と作者が思っている)の例が記されている。一番話題になったのが、スタバでラテのグランデが高くて注文出来ないから自分は貧困層だと嘆く女性の話だ。またフリートレードで作られたチョコレートが高くて買えないという話も出ている。また多くの例で住宅ローンの支払いがきついとか、子供を私立に通わせるのに教育費が負担だとかの話が出てくる。

だが、この例に対して多くの人が違和感を抱くだろう。これって本当に「貧困???」

週一のお風呂を非難された女王様

この手の所謂「貧困ポルノ」を見ていつも思い出す逸話がある。それは今から100年前に大英帝国のビクトリア女王が「風呂に入りすぎる」と言って非難された話だ。本当の話かどうかはさておき、どれくらい頻繁に入浴していたかと言うと、たった1週間に一回だそうだ。

産業革命後の19世紀とは言え、瞬間ガス湯沸かし器もない当時は、お湯を沸かすのも一苦労だっただろう。また、お湯が冷めない様にお手伝いさんが、そばで湯を継ぎ足していたようだ。物凄く手間がかかったらしい。要は、風呂に入ることは「超贅沢」だった。

当然のことながら、たった100年ちょっと前とは言え、当時は「エアコン」も「自動車」も「飛行機」も、そして「ネット」や「スマホ」もなかった。

日本人は世界一のお金持ち

たった100年前には、電気ガスどころか水道もない国が多かった。お湯を沸かすのも一苦労で、水を井戸から汲んできて、火を起すのには薪を集めてくる必要があっただろう。一杯のお茶を飲むのにも、相当の手間がかかったに違いない。そう考えると、現代の日本人は100王侯貴族より豊かな生活送っていることになる。

  • ほとんどの家に冷暖房が付いている(昔は、王様でもクーラーはなかった)
  • ほとんどの家で蛇口をひねるとお湯が出る、何時でもシャワーが浴びられる
  • 冷蔵庫、洗濯機、掃除機、電子レンジなど家電は標準装備
  • 夜中でも電気が使えて昼と同じような生活が出来る
  • コンビニに行けば24時間好きな時にカロリーたっぷりの食事が手に入る
  • スマホという夢の道具で世界中の人とタダでコミュニケーションが取れる
  • 数千円で最先端の医療が受けられる
  • 月1000円払えば、一ヵ月映画見放題、音楽聞き放題、漫画読み放題…
  • 安い値段で世界中に旅行に行ける、しかもジェット機に乗って…

現代の日本人は、歴史上稀見見る豊かな暮らしを送っている。その生活レベルは「100年前に世界を支配したビクトリア女王より豊か」だろう。七つの海を支配したビクトリア女王といえども、「フレッシュなトロピカルフルーツ」を毎日食べることは無理だっただろう。世界の反対側の出来事を瞬時に見たり、映画や音楽を24時間いつでも楽しむことも出来なかっただろう。思い立ったらスマホで世界中の料理をデリバリ―してもらったり、急に海外旅行に行くのも無理だったろう。

貧乏に感じるのは勘違いが原因

現代の日本人は、ほとんどが歴史上でみても稀に見る「贅沢な生活」を送っている。にも拘らず「自分を貧しく感じる」のは、大半が「勘違い」によるものだ。

例えば、イギリスの女王陛下の暮らしを見て「自分が貧しい」と感じるだろうか。ほとんどの人は、「遠い外国の話」と自分の生活とは直接結び付けないだろう。逆にアフリカのジャングルで半裸で生活をしている人をテレビで見た時はどうだろう。アフリカの人の「格差を解消すべき」とか「大学を無償化するべき」とか思うだろうか。ほとんどの人にとっては、やはり遠い外国の話で、気にもならないだろう。

だがそれが同じ日本人だったらどうだろう。SNSなどで贅沢な暮らしをしている人を見ると、「自分が貧乏で惨めに感じる」ことがあるかもしれない。さらに「嫉妬心」が芽生えて、贅沢な生活を送っている人に対して「敵意」や「殺意」を感じることさえもあるかもしれない。

ヒエラルキー争いが原因

なぜ、この様な感情が沸きあがるかについては、最近の科学の発達で、大方の理由が判明しているようだ。それは「集団内でのヒエラルキー争い」が原因だそうだ。人間は原始時代までは50人程度の小集団で生活していた。そして、その小集団内では、常に集団内でのポジションを巡って「マウンティング合戦」が行われていた。要は動物園でよく見る「猿山の争い」だ。そして、マウンティング合戦で「負ける」と、多くの人間は、大きな「苦痛」を感じるらしい。

だが、この苦痛の前提は、「同じ集団内」に属していることだ。イギリスの女王やアフリカの原住民に対して、特に「嫉妬心」や「惨めな気持ち」が生じないのは、彼らが「別の集団に属している」と認識しているからだろう。要は「自分には関係ない」と言うことだ。

だが、たまたまSNSで目にした「セレブ」や「インフルエンサー」は、見た目は自分と同じに見える。同じ日本人で、日本語をしゃべるようだ。そうなると「自分と同じ部族に属している」と錯覚してしまう。これが自分を貧困と感じる大きな原因だろう。

SNSは、もしかしたら全部出鱈目かも知れない

しかし、冷静に考えれば分かるが、SNS上のセレブやインフルエンサーの彼らは「あなたとは何の関係もない」はずだ。たまたまスマホの画面に表示されただけだ。昨日電車で向かいの席に座っていた「知らないおじさん」ほどの関係性もない。あなたは、その「おじさん」の顔を覚えているだろうか。SNS上の自称セレブやインフルエンサーも知らないおじさんと同じことだ。

内容に関しても、昨日の夜行ったと書いてある「青山のフレンチ」や「銀座の寿司屋」での会食の話が「本当かどうか」も分からない。タワマンに住んで、スーパーカーに乗っていると書いてあるが、本当かどうか「確認」したわけではないだろう。若しかしたら完全に出鱈目かもしれない

なのに何故そんな不確かなことに、いちいち感情を高ぶらせて反応してしまうのだろう。

仮にセレブ生活が本当だとしても、もしかしたら家では、配偶者や恋人のDVに苦しんでいるかもしれない。もしかしたら病気で辛い思いをしているかもしれない。精神を病んで不眠に苦しんでいるかもしれない。

よく考えれば滑稽な話だ

お金はそんなに必要ない

本当の貧困とは、「ご飯が食べられなかったり」「着る服がなかったり」「病気でも医者に行けなかったり」することだ。スタバでラテが買えなくてもドトールやマックで買えるなら、それは単なる「贅沢」だ。ちなみに私は、スタバよりドトールの方が好きだ。

服やバックに数十万円払えないからと言って、それは「貧困」ではない。そして高い服やバックの目的は「無意味なマウンティング」の道具に過ぎない。このことに気付くと、「過剰な贅沢」がバカに見えてくる。マウンティングに必死な「猿」と同じ顔に見えてくる。

そして幸せに暮らすには「大したお金は必要ない」ことに気付くだろう。

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