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ウクライナ人に昔聞いたロシアとウクライナのヤヤコシイ関係

ロシアがウクライナに今月末にも軍事進攻するのではないかとの観測が流れている。去年の秋からロシア軍がウクライナの国境地帯に10万人以上の軍を集結させているのが背景だそう。CNNなどの欧米系のメディアは盛んに「悪のロシア」「善良なウクライナ」というプロパガンダを流し続けている。

ただ実際のウクライナとロシアの関係はもっと複雑なようだ。

今回は、30年近く前に会ったウクライナ人とロシア人から聞いた話。

ロシア人はアジア人

今から30年近く前に仕事で西ヨーロッパに住んでいたことがある。その時期は、旧ソ連が崩壊してから数年経った時代で、ロシア人やウクライナ人をはじめ東欧各国から出稼ぎ労働者、移民がヨーロッパに来るようになっていた。

当時は、1989年のベルリンの壁崩壊と1991年のソ連崩壊から数年経った時期で、よくロシアの混乱が話題になっていた。当初はエリチン大統領の下で民主化するかと思われたロシアだったが、楽観的な期待を裏切りあっと言う間に経済が崩壊、インフレが昂進して社会は大混乱となっていた。

そんな折、イギリス人やフランス人などの西ヨーロッパの人間から、「ロシア人はアジアだからしょうがない」という話をよく聞いた。「ロシア人=アジア人」なのだとういう。つまりロシア人は、所謂「西洋の白人」ではないというのだ。

典型的な「東アジア人」の日本人である私からしたら、金髪で背の高いロシア人が「アジア人」というのは、初めて聞く話だった。そこで少し調べてみると、当時の私が知らなかったロシアの歴史を知ることになった。それは「タタールの頸木」と言う話。

「タタールの頸木(くびき)」

その時初めて知ったのだが、ロシアはモンゴルの支配下だったことがあるらしい。12世紀の話なので今から800年以上前の話だ。ちょうど日本は鎌倉時代で、「神風」で有名なモンゴル来襲があった時代。なんとヨーロッパまで遠征したチンギスハーンのモンゴル人は、ヨーロッパの端まで到達。そしてロシアは、モンゴルの支配下になったそうだ。その後モンゴルの支配は200年近く続いた。

モンゴル帝国は遊牧民だからなのか、支配下の民族とモンゴル人との結婚を奨励したらしい。200年も支配が続いたということは、ロシア人とモンゴル人の混血が相当進んだと言うことだ。つまりフランス人やイギリス人に言わせると、ロシア人と言うのは、モンゴルとスラブ人の混血で、純粋な白人でもキリスト教徒でもないということになる。確かにプーチン大統領の顔もよく見ると、細長い釣り目でアジア人顔だ。輪郭も日本の政治家の、例えば鈴木宗男に似ていなくもない。

タタールのくびき - Wikipedia

ウクライナが本当のロシア

その頃、たまたま毎朝コーヒーを買っていたスタンドの売り子がウクライナ人の女の子で、お互い物珍しさもあってか知り合いになった。そのウクライナ人から面白い話を聞いた。それは、ウクライナが本当のロシアだという話だ。

もともとロシアと言うのはウクライナから始まったらしい。最初に今のロシア・ウクライナ地域で建国された国は、ウクライナの首都キエフにあった「キエフ公国」という国なんだそう。そのころモスクは、木の塀を張り巡らした村にすぎなかったそうだ。さらにウクライナ人の先祖は、ギリシャやローマにまで遡れるとのこと。ギリシャやローマが黒海沿岸に古代に作った貿易用の植民地の砦がロシア・ウクライナの発祥と言うことだ。何が言いたいのかと言うと、自分たちウクライナ人は、ギリシャローマ文明を継ぐ「正しい正統派の白人」ということが言いたかったようだ。

またキリスト教に関しても、ローマにあるカトリック教会は、中世にヨーロッパで後から作られた亜流の宗派で、ウクライナやロシアで信仰されている「東方正教会」がオリジナルのキリスト教に一番近い「正統派のキリスト教」だと言っていた。確かにローマカトリックでは、キリスト像やマリア像などの偶像崇拝が行われていて、偶像崇拝を禁止していた最初のキリスト教からは相当「改造」されているという話は結構聞いたことがある。なんだか京都と東京の関係みたい。

西洋人からみるとウクライナもロシアも同じ

ということでウクライナ人は、自分たちこそ「正統派の白人」で、イギリスやフランスなどの西ヨーロッパの一員だと思っている。「モンゴルとの混血のロシア人と一緒にしないでほしい!」という主張だ。ただ、イギリス人に言わせると、ロシアもウクライナも同じで「ヨーロッパ人ではない」ということになる。つまりウクライナ人はロシア人を馬鹿にして、イギリス人やフランス人はウクライナ人もロシア人も馬鹿にして、ロシア人は両方から馬鹿にされてコンプレックスを持っている、と言うヤヤコシイ三角関係になっている。

それ以外にもヤヤコシイ歴史が

以上は、あくまで20年も前に個人的に聞いた話なので、何の根拠もないのだが、結構今回の騒動の背景の一つじゃないかと思っている。またこれ以外ににも、1930年代のソ連時代に起こったウクライナでの大飢饉や、ロシアが何度もドイツやフランスから攻撃されてきた戦争の歴史などもあり、一筋縄ではいかない。

なんだか日韓関係みたい

このウクライナ人とロシア人の犬猿の関係を書いていて、なんだか「日韓関係」みたいだなと感じた。多分他の国からしたら、日本も韓国も「同じような国」にみえるだろう。同じような顔つきだし、お米を主食にしていて、閉鎖的な社会も一緒。最近だと電子産業とか造船とか経済の面でもほぼ一緒だ。

遠いヨーロッパの話だが、とにかく戦争だけはやめてほしい。

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