Youtubeを眺めていて非常に興味深い動画を見つけた。
中国高速鉄道(中国版新幹線)だ。
新型コロナウィルス・パンデミックの原因としてこの中国新幹線がある。
動画で表示されている地図を見れば入目亮前、中国新幹線網は、過去10年で爆増している。2008年には、中国新幹線で衝突事故が発生、中国政府当局が、事故原因を隠ぺいするためか、事故車両を現場で土に埋めてしまおうとする映像が流れて世界中で話題になった。
その時の日本の反応としては、隠蔽国家ならでは荒業、中国には日本並みの新幹線はまだ無理、というような話が多かった。しかしながら、それから10年で中国は全土に跨る世界最大の高速鉄道網を完成させてしまった。また2008年以降は、大きな事故のニュースも聞こえてこない。どうやら中国は高速鉄道(新幹線)システムをマスターしてしまったようだ。
中国が新幹線を進める理由
日本ではあまり報道されていないが、中国は既に日本や鉄道大国であるフランス、ドイツを抜いて、世界最大の高速鉄道網を持つようになった。しかもたった10年で。
なぜ中国は、ここまで鉄道網に拘るのだろうか。それには中国ならではの理由がある。国内線が過密状態で、もうこれ以上飛行機を飛ばせないことと、既存の鉄道網が、こちらも貨物で飽和状態にあることだ。
飛行機をこれ以上飛ばせない
一番の理由として言われているのは、中国はこれ以上国内線の飛行機を飛ばせないというものだ。フライトレーダー24などのアプリをみれば一目瞭然だが、中国の国内では、ほぼ24時間大量の国内線の飛行機が飛んでいる。特に深夜に見ると、日本国内の国内線が深夜は殆ど飛んでいないことに対して、中国では、深夜でも大量の飛行機が飛んでいる。
実は中国の国内線の空は、既に超過密状態で、飛行機同士の安全な間隔を保とうとすると、「これ以上飛行機は飛ばせない」状態にあるそうだ。実際私も過去に何度か中国の国内線に乗った経験があるが、全てほぼ満席状態。何時のっても超満員だ。
鉄道は貨物で満杯
中国にも既存の鉄道線はあるのだが、こちらは、かなり前から貨物の輸送で満杯状態だ。特に暖房用の大量の石炭の輸送が必要となる冬季には、貨物輸送で国内の鉄道網が大混雑する。また経済発展に伴って、大量の大豆やトウモロコシなどの輸送が必要になっており、これも鉄道網を圧迫している。
この大量を貨物をさばくだけで、中国の鉄道は、以前から飽和状態になっていた。特に長距離の旅客鉄道に関しては、この貨物輸送のダイヤを縫うようにして運航していた。例えば上海と北京を結ぶ大動脈でも、旅客列車は、一日に2便程度。これでは、大量の旅客を捌けず、長距離の切符はプラチナチケット化して手に入れることが非常に困難な状況だった。
大動脈の京公線新幹線が開通
以上のような状況のなかで、中国では政府の肝いりで高速鉄道(中国新幹線)の大規模な建設が続けられてきた。特に2008年のリーマンショック後の経済対策の主力として、中国全土で同時に大規模な新幹線網の建設が行われてきた。そしてとうとう中国一番の大動脈である京広線(北京と広州を結ぶ中国縦断線)が、数年前に完成した。
京広線は、武漢で長江を渡る
そんな中国高速鉄道の大動脈である京広線が、長江(揚子江)を渡るのが、まさに「武漢」だ。地図で見ると一目瞭然だが、武漢とういのは正に中国大陸の「臍(へそ)」に位置している。南北にも東西にも中国大陸で陸路移動をしようとすると、この「武漢」を通る。
歴史的にも、この武漢は数々の舞台になって来た。三国志の赤壁の戦いの舞台は、この武漢のすぐ近くの長江沿い。また1911年の辛亥革命が始まったのもこの武漢だ。
1週間かかった旅が4時間に
以前中国語を習っていた時に中国人の先生に聞いたことがあるのだが、以前の中国では、地方の村から海外に出るのに一週間以上かかることも珍しくなかったそうだ。故郷の村から高速バスの停留所まで半日以上。そこから鉄道駅のある町までバスで更に半日。そこから鉄道で上海や北京など国際線の空港がある都市に辿り着くまで最低一昼夜。そこでやっと海外行きの飛行機に乗れたそう。それぞれの乗り換えにも半日程度かかることも珍しくなく、特に長距離鉄道の切符を取るのに駅前で1、2日以上行列するのはよくある話だったとのこと。
それが高速鉄道が開通することで、半日程度で国際線のある都市まで出てこれるようになったそうだ。高速鉄道の切符も以前に比べて格段に取りやすくなった。また国際線自体も以前なら北京、上海、広州ぐらいしかなかったものが、今では中国各地の年から国際線がバンバン飛ぶようになってもいる。ウィルスが拡散するスピードが格段に速くなっていた。
中国南部はウィルスの宝庫
この中国高速鉄道(新幹線)による、中国国内の移動速度の劇的な高速化を甘く見てはいけないと思う。特に中国南部は、野生動物の宝庫で、以前から多くの未知の細菌やウィルスの宝庫とみられていた。2003年のSARSも中国南部の広東省から香港経由で世界中に拡散した。今まで病気が広がらなかったのは、交通網が未発達で、未知の病原体が地方に閉じ込められていたからだと思われる。それが今では、最短で半日程度で海外にまで広がる可能性が出てきた。新型コロナウィルスのパンデミックが収まったとしても、次のパンデミックの発生は時間の問題と考える専門家もいるようだ。
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