スキップしてメイン コンテンツに移動

東証システム障害とJR東日本終電繰上げと日本の未来

10月1日に東証の売買システムで障害が発生、終日売買が停止するという東証始まって以来の事態が発生しました。また直接は全く関係がないのですが、9月には、JR東日本が首都圏の終電を30分程度繰り上げると発表しました。私は、この2つの事象は深いところで繋がっているのではないかと考えています。簡単に言うと少子高齢化です。このことは、セミリタイア生活の未来にも大きな影響を与えると考えています。

日本人の平均年齢は、50歳越え

今回のニュースを聞いて思い出したのが、日本人の平均年齢の話です。数年前に出た書籍で有名になった話ですが、今年2020年に日本人の女性の平均年齢が50歳を超えるというのです。男性の平均年齢は、もう少し若いため日本人全員の平均年齢は、まだ50歳以下ですが、成人の平均年齢は既に56歳程度になっています。冷静に考えたら、街を歩いている人たちの平均年齢は、四捨五入すると60歳(還暦!!)です。これから高齢化は加速化することはあっても、若返ることはありません。このことが今後、特に社会的なインフラの維持に影響するらしいのです。

東証アローヘッドと高齢化

障害を起こした東証アローヘッドは2010年に稼働を開始した新システムで、ヘッジファンドなどの世界の主要投資家の要請により、HFT(高頻度取引)に対応出来るように取引の高速化が図られました。それ以前の東証のシステムでは、注文から約定まで、0.1秒程度の時間が掛かっていたのですが、ナノ秒を争うHFT業者などの中には、速度が遅い東証を避けて海外の取引所に取引を移す動きが出ていました。またシステムの変更に伴いITベンダーが日立から富士通に変更になっています。

私の知り合いの何人かは、証券会社などで取引システムの開発に関係していました(何人かは、今も関係しています)。その人達に以前聞いた話なのですが、取引システムの担当者が実は相当高齢化しているというのです。この種の大規模システムは以前は、大型のメインフレームコンピューター中心でした。それを近年サーバーを繋いだシステムに変更したのですが、このシステムに対応できる人材が不足しているという話でした。ネットワークでつながった多数のサーバーを同時に動かすには、特殊な経験と技術が必要だそうですが、それに対応できる人材が不足しているそうです。東証とは直接は関係のない話ですが、その金融機関のシステム担当者によると、現場の主力は40代~50代のSEで、若い後継者があまり育っていないと憂いていました。10年後ぐらいには現在の主力メンバーが退職年齢を迎えるため、その時に大規模な障害が起きても対応できないかもしれないというのです。

JR東日本の終電繰上げと高齢化

同じ時期にJR東日本が首都圏の終電を30分程度繰り上げるという発表をしました。飲食業界などに大きな影響が出るため、大きな議論を呼んでいます。今回の終電繰上げは、直接的にはコロナウィルス対応の自粛の影響で乗客が30%以上減少したことによるものですが、実はそれ以外にも大きな隠れた理由があるという話を聞きました。

その隠れた理由とはやはり「少子高齢化」です。JR東日本では、鉄道の保守点検に当たる現場作業員の主力は「工業高校卒業者」だそうです。夜の保線作業に当たっているの工業高校の卒業生がここ数年少子高齢化の影響で激減しており、今後同じようなレベルの保守点検を維持するのが困難になりつつあるというのです。

将来的には、乗客の減少と保守管理が困難になったことを理由として、終電繰上げどころか「廃線」される路線が首都圏でも出てくる可能性があるそうです。実際に西武秩父線の一部路線で、乗客の減少から廃線の動きが出ています。

同じようなことは他のインフラでも将来起こり得る

今まで戦後の日本では、団塊の世代を中心に大量の人材が利用可能で、その現場力を利用して世界一ともいわれる社会インフラを維持してきました。しかし今後は、少子高齢化の影響で、この全国に張り巡らした大規模インフラを保守点検維持することが困難になる事が予想されます。鉄道だけでなく、電気水道ガスなどの基幹インフラでさえ将来維持不可能になる地域が日本全土で出てくることになるかもしれません。

セミリタイアに際しては、未来を見据えた場所選びが重要

そこで問題になるのがセミリタイアとの関係です。50代でセミリタイアしたとして、平均寿命まで生きるとすると人生の残りは30年以上あります。その間に住んでいる地域のインフラが、休止や廃止されてしまう可能性が現実のものとなってきます。30年後というと2050年です。その頃には日本の人口は1億人を割り込み、高齢化率が40%近くになります(後期高齢や比率も30%近くに)。そうなるとせっかくセミリタイアしたのに、生活が成り立たなくなる可能性があります。引越出来ればいいのですが、高齢になって資産も減った状態で動きが取れなくなる可能性があります。

地方移住もインフラの点検が必要

新型コロナウィルスの影響で、今、地方に移住することがプチブームになっていますが。将来人口減少で、インフラが維持できなくなると、もう住めなくなるかもしれません。首都圏でも通勤時間が2時間近くかかる地域に関しては、場所によっては切り捨てられる可能性があると思います。もちろん自動運転や空飛ぶドローンタクシーなどが実用化され、太陽光発電などと組み合わせることで、既存の社会インフラに頼らない新型の自給自足生活が可能になればいいのですが、楽観は禁物です。

セミリタイアには、トカイナカが最適

そこでセミリタイアにお勧めなのが、最近「年収200万円でも楽しく暮らせます」で有名な森永卓郎さんが唱えている「トカイナカ」です。森永さんは、所沢にお住まいで、週に何回か都内に仕事で通われているそうです。都心から1時間から2時間程度の距離にある場所であれば、住宅余りの現在、500百万円程度から中古の戸建てが購入可能です。また人口もそれなりにあり、将来のインフラも最低限は維持されるでしょう。私が以前からお勧めしているURの団地もこの地帯に大量に余っています。

コメント

このブログの人気の投稿

【台湾有事に本気で備える】・・・その(2)台湾有事の現実的なシナリオ

ウクライナ戦争の勃発以来、軍事力を使った国境や領土の変更の現実性が改めて認識され、日本でも台湾有事の可能性が話題に上ることが多くなっている。 情勢の緊迫化を受けて日本政府も防衛費の倍増方針を表明した。 台湾有事の可能性が高まってきているのは間違いないようだ。 そこで今回は将来発生するかもしれない台湾有事で、実際に何が起きるか現実的なシナリオを紹介してみたい。 予想されている軍事的なシナリオ ハイブリッド戦争 まず最初に起きることが予想されているのが、 大規模サイバー戦争を含む、所謂「ハイブリッド戦争」 だ。電力や通信、交通などの各種重要インフラに対して大規模なサイバー攻撃が行われる。このサイバー攻撃には、金融機関へのハッキングなども当然含まれる。 また各種フェイクニュースをSNSなどにバラまくことで、政治的な混乱を狙った攻撃も実施されるだろう。 スマホなどが一時的にでも利用できなくなり、○○ペイなどのキャッシュレス決済が止まっただけで、経済には甚大な損害が出るだろう。 更に台湾と世界を結ぶ海底光ファイバーケーブルが遮断されることも想定されている。そうなると台湾と世界の通信は衛星通信のみになり大幅に制限されるだろう。 台湾海上封鎖 次の段階で予想されているのが、台湾の海上封鎖だ。日本と同じ島国の台湾は、海外からの輸入に依存している。中国が台湾周辺の海上封鎖を実施し、船舶や航空機の運航を妨害しただけで、台湾は、食料や原油などの物資不足に陥り大混乱になるだろう。 同時に中国と台湾の間の台湾海峡も完全封鎖されるだろう。民間船舶や航空機の立ち入りは完全に止められるか、中国による臨検が行われるようになるだろう。 ミサイル攻撃 次に予想されるのが大規模なミサイル攻撃だ。 台湾のレーダーなどの防空システムや発電所などのインフラに大規模なミサイル攻撃 が実施される可能性が高い。台湾側も防空体制は取っているが、数百発のミサイルによる同時攻撃が行われた場合には、既存の防空システムだけでは防ぎきれないだろう。 この攻撃の際には、従来のミサイルだけでなく、 大量のドローンを使った所謂「飽和攻撃」や「スウォーム攻撃」 が行われる可能性も高い。今のところ、この大量のドローンを使った攻撃を効果的に防ぐ方法は開発されていない。相当な損害が出て一般市民の生活が困難になるだろう。 直接上陸作戦 台湾の防...

最強クリスマス寒波は、暖房なしで、これで乗り切る・・・車の立ち往生対策にも

FIRE・セミリタイア民はどうしても家でパソコンを使って過ごすことが多くなる。また、最近はだいぶ減ったかもしれないが、リモートワークの人も多いだろう。 そうなると厄介なのが冬の寒さ。パソコンに向かっていると、足や背中が冷えてくる。特に今年はインフレで電気代やガス代が、爆上がり中。 ということで、今回はFIRE・セミリタイア民のみならず、リモートワーク民向けに、冬の省エネ防寒対策を紹介してみたい。 私は暖房なしで過ごしてます 今年も大分寒くなって来た。 そんな寒い中、私はここ数年、日中「暖房なし」で過ごしている。その時使うのが以下の三種の神器だ。 動ける寝袋で暖房要らず 私は節電も兼ねて、着ぐるみ型寝袋を愛用している。以下のようなタイプのものだ。これを着ていると暖房なし、部屋の温度が10℃以下でも温かい。ほぼ暖房なしで過ごしている。 今回のクリスマス寒波では、新潟などで車の立ち往生が頻発しているようだ。エンジンを付けっぱなしにして、一酸化炭素中毒なども起きている様子。そんな時、この着ぐるみ型の寝袋があれば、エンジンを切っても何とか乗り切れるだろう。 【立ち往生したときには】 県内では断続的に雪が降り、路面状況が悪くなっています。 立ち往生したときは 車のマフラー付近をこまめに除雪。 できれば防寒具を着てエンジンもOFFに。 身動きがとれない場合は「道路緊急ダイヤル」#9910 に連絡。 #nhk_video_toyama https://t.co/n7jRGpN6Ez pic.twitter.com/WdVAEl9il2 — NHKとやま (@nhk_toyama) December 23, 2022 基本は足冷え対策 デスクワークの冷え対策の基本は、足を温めることにつきる。安いホットウォーマーで十分温かくなる。逆に頭を温めると眠くなる。 家事の際には歩けるタイプ 家事などで歩き回ることが多い場合には、歩ける靴タイプがお勧め。私も愛用している 背中が冷える場合 人によっては背中やお腹が冷える人も居るかも知れない。そんな時は、バイクのツーリング用に販売されている電熱ベストがお勧め。最近の製品はモバイルバッテリーを接続して使うタイプが中心。着ぐるみ型の寝袋と併用すると、低い温度設定でも十分温かい。 室内テントも 更に室内にテントを張ってしまうとういのも有効だ...

2022年相場の回顧・・・意外に常識の範囲だった

2022年も年末が迫って来た。ということで、月並みながら今年の相場の回顧をしてみたい。 結論から先に言うと 「常識の範囲内」 と言うことになる。 FRBの利上げで株価下落 今年の相場の流れを決めたのは言わずもなく「FRBの利上げ」だろう。既に2021年の半ばから 、アメリカでは強い物価上昇が始まっていた 。そして、そして年明けに勃発したロシアによるウクライナ侵攻で、世界的な物価上昇が決定的となった。 40年ぶりの10%近い物価上昇を受けて、3月からfRBが、 事前の予告通り「連続利上げ」に踏み切った 。 あとはご存じの通りで、それまでコロナ禍を物ともせず「爆上がり」していた米株を中心に、株式市場が総崩れの展開となった。また、通常は株価と逆相関になると言われていた債券も大暴落。ほとんど全てのアセットクラスが下落(暴落)する展開となった。 GAFA大暴落でレバナス爆死 FRBの利上げに伴い、これも教科書通りに、 ハイパーグロスのGAFA株が暴落 した。これも「極めて教科書通り」の展開だった。 金利が上がれば、株価の割引現在価値は大幅に下がる。 特に将来の成長期待で買われているNasdaq株は当然のことながら大きく下落する。まさに 投資の教科書の1ページ目に書かれている内容だ 。 これに伴いコロナバブル以来、SNSなどで持て囃されていた「レバナス」などのレバレッジETFは、軒並み爆死することになった。またカリスマファンドマネージャーに率いられ、 テスラ株への収集投資で知られるアークインベストメントなどのファンドも軒並み暴落した。 カリスマは唯の バブルのあだ花のピエロ であることが判明した。これも過去のバブル相場では、良くある話だ。 日銀指値オペで超円安相場 このFRBの連続利上げにも拘わらず、我が日本銀行は黒田総裁の指揮の元、 異例の「連続指値オペ」を実施し、超円安が確定的となった。 年初115円台だったドル円相場は、みるみる円安方向に進み、一時は、30年ぶりの150円越えとなった。 その後は、秋以降にアメリカのインフレ鈍化の兆しが出てきたことから、FRBの金融引締め打ち止め観測が出始め、ドル円相場も10円以上急落する展開となった。 暗号資産のFTXが破綻 年後半で話題になったことの一つに、暗号資産取引所のFTXが破綻したことがある。このFTX、暗号資産業界では後発なが...