スキップしてメイン コンテンツに移動

香港問題その2・・・中国共産党は共産主義ではない

中国政府による「国家安全法」制定で揉める香港問題。その中国を支配しているのが「中国共産党」。この香港の未来を握っている中国共産党に関して、実は多くの人が大きな勘違いをしている。

大きな勘違い・・・中国は共産主義ではい

お隣の中華人民共和国は、「中国共産党(CCP)」による一党独裁体制が敷かれている。この中国のことを未だに「アカ」とか、共産主義者と呼ぶ人がいる。日本の多くの識者やマスコミも基本的に中国共産党を共産主義政党だと思っている。ところが、これは大きな勘違いだ。

共産党は、中国伝統の「中華王朝」の一つ

中国は、数千年の長きにわたって「皇帝」による「王朝支配」が続いてきた。歴史の授業で暗記させ垂れた「秦」とか「漢」とかのあれだ。はたまた日本史の授業に登場する「遣隋使」や「遣唐使」の「隋」や「唐」など。中国の歴史とは、簡単に言うと「王朝」>内乱「王朝」>内乱「王朝」のパターンを永遠と繰り返しているだけと言えなくもない。

農民反乱で王朝崩壊のパターンの繰り返し

王朝から王朝への交代もパターン化している。王朝がある程度続くと人口増加による食糧不足「腐敗」が蔓延、そこに台風や旱魃、水害などの自然災害が発生すると、食料不足から飢餓が起きる。食料に困った農民たちは、年貢が払えなくなって、とうとう「農民反乱」が起きる。最初は、王朝側も何とか制圧するが、ある程度規模が大きくなると制圧しきれなくなり、あえなく王朝崩壊となる。

その後は、だいたい100年程度内乱が続く。そして新しい王朝の皇帝には、だいたい反乱軍のリーダーがなる。

中国共産党もこのパターンを踏襲

今の中国共産党も全く同じパターンを辿っている。アヘン戦争からの欧米列強が中国侵略。その影響で19世紀後半に「太平天国の乱」の大農民反乱発生。何とか鎮圧するも1994年の「日清戦争」で小国日本にとどめを刺されて、その後1911年に清王朝があえなく崩壊

その後は、半世紀近くに渡って「群雄割拠」の内乱が続き、最後に「覇者」となったのが、毛沢東率いる「中国共産党(CCP)」と考えるとすっきりする。要はゲームでお馴染みの「三国志」の世界

決して、共産主義を信じる万国の労働者が立ち上がって、資本家を倒して「革命」を成し遂げたわけではない。そもそも当時の中国は、「農業国家」で、人民の大半は「字が読めない」ので、共産主義とか言われても意味不明。

中国共産党のモデルは「明王朝」の「朱元璋」がモデル

現在の中国を支配している「中国共産党」がモデルとしたと考えられるのが、14世紀に中国に誕生した「明王朝」の創始者「朱元璋」だ。明王朝の一つ前の王朝は、有名なモンゴル人の王朝「元」。鎌倉時代には、日本を攻撃してきたことで有名。このモンゴル王朝を倒して誕生したのが「明」王朝。

中国共産党の紅軍と明の紅巾軍はそっくり

中国共産党の主力は、今の人民解放軍の「紅軍」だ。一方、明王朝の元になった反乱軍の名前は、「紅巾軍」。明王朝の創始者の朱元璋は、紅巾軍に対して厳しい規律を課した。当時の反乱軍は、盗賊のようなもので、各地で「略奪」を繰り広げていた。ところが朱元璋は傘下の紅巾軍に対して略奪を禁止するなど規律の維持に努めた。規律の高い紅巾軍は、民衆の支持を集めて、最後は元王朝の打倒に成功した。

毛沢東率いる中国共産党も、傘下の「紅軍」に対して同じような厳しい規律を課した。農民からの略奪は厳禁。また農民に対する暴力や女性に対するレイプなども当然禁止。規律に違反した兵士は、即刻処刑された。この規律の高さが、貧しい中国の農民からの高い支持につながり、50年近く続いた軍閥による内乱を制し、最終的に共産党が革命の勝者となった。

共産主義と白蓮教

もう一つ共通するのがイデオロギー。朱元璋率いる紅巾軍は、もともとは「白蓮教」という仏教系の秘密結社が元になっている。同じく共産党は、「共産主義」がイデオロギー。中国では、伝統的に各地に「秘密結社(要は日本の暴力団的なもの)」が存在していて、一般民衆に強い影響力を持っていた。共産主義も白蓮教も組織をつくるための一種の方便で、民衆を束ねるために宗教を利用しただけ。本気で信じていたわけでなはい。ある意味、共産主義もユートピアと唱える一種の「宗教」だ。

鄧小平は「資本論」を読んだことがない?

現代中国の中興の祖と言われるのは「鄧小平」。今の中国発展のきっかけとなった「改革開放政策」を始めて、世界第二位の経済大国の地位を築いた。この鄧小平さん、実はマルクスの「資本論」をちゃんと読んだことがないらしい。晩年に、「革命に忙しすぎて読むひまがなかった」と言ったとか言わなかったとか。さすがに創始者の毛沢東は読書家だので、一応は目ぐらいは通していると思うが、実は毛沢東もちゃんと読んでいないかもしれない。

汚職、派閥争いもいつものこと

中国というとよく出てくるのが、派閥争いや、汚職、腐敗。これも中国の歴史をちょっとでも知っていれば、いつものパターンだと直ぐに気づく。

中国の歴代王朝は、一応「皇帝」が独裁的に支配していたことになっている。しかし実際は、高級官僚である「士大夫」と皇帝の身の回りの世話をする「宦官」が、政治の実権を握っていた。中国の歴史書を少しでも読むと、結構な頻度で皇帝が殺されていることに驚くかもしれない。宮廷の中では複数の派閥が争いを繰り広げていて、皇帝派の派閥が負けたりすると、皇帝でもあっさり殺されてしまうのがいつものパターン。

今の中国共産党でも、エリート官僚の「共青団」と、共産党幹部のドラ息子の「太子党」の争いや、はたまた「上海閥」や「広東閥」の争いがニュースになる。これも中華王朝伝統の宮廷内の派閥争いととらえると、スッキリ理解できる。さすがに最近は、失脚しても殺されなくなったようなので、中国も少しは文明化したのかもしれない。

外国の支配からの解放

それ以外にも、中国共産党と明王朝には、いくつもの共通点がある。例えば「外国の支配からの脱却」。明王朝の前の王朝は、漢民族以外のモンゴル人による「元」王朝。同じく、今の中国の前は、満州族による「清王朝」で、19世紀後半以降は、欧米列強と我が国日本などの外部勢力が、中国を支配していた。この「外国人」を排除して、「漢民族」による「中華帝国を復興」させることが、共通の木目的。習近平が言った「中国の夢」とは、この意味だと思われる。

まとめ・・・中国の歴史を読みなおそう

今の中国を理解するには、中国共産党を歴代の中華王朝の一つと捉えると、驚くほどスッキリ理解できる。逆に中国を「共産主義」というイデオロギーで捉えると、大きな間違いを犯す。今や世界第二の経済大国となった中国。米中対立の行方は、日本にも大きな影響を及ぼす。もう一度、歴代の中華王朝の歴史を学びなおして、将来の大変動に備えようと思う。

コメント

このブログの人気の投稿

【台湾有事に本気で備える】・・・その(2)台湾有事の現実的なシナリオ

ウクライナ戦争の勃発以来、軍事力を使った国境や領土の変更の現実性が改めて認識され、日本でも台湾有事の可能性が話題に上ることが多くなっている。 情勢の緊迫化を受けて日本政府も防衛費の倍増方針を表明した。 台湾有事の可能性が高まってきているのは間違いないようだ。 そこで今回は将来発生するかもしれない台湾有事で、実際に何が起きるか現実的なシナリオを紹介してみたい。 予想されている軍事的なシナリオ ハイブリッド戦争 まず最初に起きることが予想されているのが、 大規模サイバー戦争を含む、所謂「ハイブリッド戦争」 だ。電力や通信、交通などの各種重要インフラに対して大規模なサイバー攻撃が行われる。このサイバー攻撃には、金融機関へのハッキングなども当然含まれる。 また各種フェイクニュースをSNSなどにバラまくことで、政治的な混乱を狙った攻撃も実施されるだろう。 スマホなどが一時的にでも利用できなくなり、○○ペイなどのキャッシュレス決済が止まっただけで、経済には甚大な損害が出るだろう。 更に台湾と世界を結ぶ海底光ファイバーケーブルが遮断されることも想定されている。そうなると台湾と世界の通信は衛星通信のみになり大幅に制限されるだろう。 台湾海上封鎖 次の段階で予想されているのが、台湾の海上封鎖だ。日本と同じ島国の台湾は、海外からの輸入に依存している。中国が台湾周辺の海上封鎖を実施し、船舶や航空機の運航を妨害しただけで、台湾は、食料や原油などの物資不足に陥り大混乱になるだろう。 同時に中国と台湾の間の台湾海峡も完全封鎖されるだろう。民間船舶や航空機の立ち入りは完全に止められるか、中国による臨検が行われるようになるだろう。 ミサイル攻撃 次に予想されるのが大規模なミサイル攻撃だ。 台湾のレーダーなどの防空システムや発電所などのインフラに大規模なミサイル攻撃 が実施される可能性が高い。台湾側も防空体制は取っているが、数百発のミサイルによる同時攻撃が行われた場合には、既存の防空システムだけでは防ぎきれないだろう。 この攻撃の際には、従来のミサイルだけでなく、 大量のドローンを使った所謂「飽和攻撃」や「スウォーム攻撃」 が行われる可能性も高い。今のところ、この大量のドローンを使った攻撃を効果的に防ぐ方法は開発されていない。相当な損害が出て一般市民の生活が困難になるだろう。 直接上陸作戦 台湾の防...

最強クリスマス寒波は、暖房なしで、これで乗り切る・・・車の立ち往生対策にも

FIRE・セミリタイア民はどうしても家でパソコンを使って過ごすことが多くなる。また、最近はだいぶ減ったかもしれないが、リモートワークの人も多いだろう。 そうなると厄介なのが冬の寒さ。パソコンに向かっていると、足や背中が冷えてくる。特に今年はインフレで電気代やガス代が、爆上がり中。 ということで、今回はFIRE・セミリタイア民のみならず、リモートワーク民向けに、冬の省エネ防寒対策を紹介してみたい。 私は暖房なしで過ごしてます 今年も大分寒くなって来た。 そんな寒い中、私はここ数年、日中「暖房なし」で過ごしている。その時使うのが以下の三種の神器だ。 動ける寝袋で暖房要らず 私は節電も兼ねて、着ぐるみ型寝袋を愛用している。以下のようなタイプのものだ。これを着ていると暖房なし、部屋の温度が10℃以下でも温かい。ほぼ暖房なしで過ごしている。 今回のクリスマス寒波では、新潟などで車の立ち往生が頻発しているようだ。エンジンを付けっぱなしにして、一酸化炭素中毒なども起きている様子。そんな時、この着ぐるみ型の寝袋があれば、エンジンを切っても何とか乗り切れるだろう。 【立ち往生したときには】 県内では断続的に雪が降り、路面状況が悪くなっています。 立ち往生したときは 車のマフラー付近をこまめに除雪。 できれば防寒具を着てエンジンもOFFに。 身動きがとれない場合は「道路緊急ダイヤル」#9910 に連絡。 #nhk_video_toyama https://t.co/n7jRGpN6Ez pic.twitter.com/WdVAEl9il2 — NHKとやま (@nhk_toyama) December 23, 2022 基本は足冷え対策 デスクワークの冷え対策の基本は、足を温めることにつきる。安いホットウォーマーで十分温かくなる。逆に頭を温めると眠くなる。 家事の際には歩けるタイプ 家事などで歩き回ることが多い場合には、歩ける靴タイプがお勧め。私も愛用している 背中が冷える場合 人によっては背中やお腹が冷える人も居るかも知れない。そんな時は、バイクのツーリング用に販売されている電熱ベストがお勧め。最近の製品はモバイルバッテリーを接続して使うタイプが中心。着ぐるみ型の寝袋と併用すると、低い温度設定でも十分温かい。 室内テントも 更に室内にテントを張ってしまうとういのも有効だ...

2022年相場の回顧・・・意外に常識の範囲だった

2022年も年末が迫って来た。ということで、月並みながら今年の相場の回顧をしてみたい。 結論から先に言うと 「常識の範囲内」 と言うことになる。 FRBの利上げで株価下落 今年の相場の流れを決めたのは言わずもなく「FRBの利上げ」だろう。既に2021年の半ばから 、アメリカでは強い物価上昇が始まっていた 。そして、そして年明けに勃発したロシアによるウクライナ侵攻で、世界的な物価上昇が決定的となった。 40年ぶりの10%近い物価上昇を受けて、3月からfRBが、 事前の予告通り「連続利上げ」に踏み切った 。 あとはご存じの通りで、それまでコロナ禍を物ともせず「爆上がり」していた米株を中心に、株式市場が総崩れの展開となった。また、通常は株価と逆相関になると言われていた債券も大暴落。ほとんど全てのアセットクラスが下落(暴落)する展開となった。 GAFA大暴落でレバナス爆死 FRBの利上げに伴い、これも教科書通りに、 ハイパーグロスのGAFA株が暴落 した。これも「極めて教科書通り」の展開だった。 金利が上がれば、株価の割引現在価値は大幅に下がる。 特に将来の成長期待で買われているNasdaq株は当然のことながら大きく下落する。まさに 投資の教科書の1ページ目に書かれている内容だ 。 これに伴いコロナバブル以来、SNSなどで持て囃されていた「レバナス」などのレバレッジETFは、軒並み爆死することになった。またカリスマファンドマネージャーに率いられ、 テスラ株への収集投資で知られるアークインベストメントなどのファンドも軒並み暴落した。 カリスマは唯の バブルのあだ花のピエロ であることが判明した。これも過去のバブル相場では、良くある話だ。 日銀指値オペで超円安相場 このFRBの連続利上げにも拘わらず、我が日本銀行は黒田総裁の指揮の元、 異例の「連続指値オペ」を実施し、超円安が確定的となった。 年初115円台だったドル円相場は、みるみる円安方向に進み、一時は、30年ぶりの150円越えとなった。 その後は、秋以降にアメリカのインフレ鈍化の兆しが出てきたことから、FRBの金融引締め打ち止め観測が出始め、ドル円相場も10円以上急落する展開となった。 暗号資産のFTXが破綻 年後半で話題になったことの一つに、暗号資産取引所のFTXが破綻したことがある。このFTX、暗号資産業界では後発なが...