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コロナショックを生き残る・・・その2.経済への影響

経済へは、これから3つの津波が襲う

第一の津波:自粛でインバウンド、飲食など売上消滅

新型コロナウィルによる経済への影響の第一の波は、今既に顕在化している「飲食」「インバウンド」などへの影響。コロナウィルスの感染拡大によるロックダウン・自粛の影響で売上半減はましな方で、場合によっては、9割減のケースも。

第二の津波:大企業(主に製造業)の生産縮小

既に大企業の製造業でも生産縮小や工場の閉鎖が相次いでいる。当初は、中国から部品が入ってこないことによる所謂「サプライチェーン問題」によるものだったが、ここにきて、実際の売り上げ急減による生産縮小、工場閉鎖が相次いでいる。特に自動車産業では、主力市場の米国市場が停止状態のため、実際に販売が半減状態。
これに伴い、非正規雇用の期間工などを中心に雇止めや一時帰休などが相次いでいる。特に自動車産業はすそ野が広いため、今後下請け孫請けなどに休業、廃業などが連鎖的に発生することが見込まれる。

第三の津波・・・大企業で体力の尽きるところが出てくる

現在のところ新型コロナウィルの影響は、主にインバウンド、飲食などの中小企業や非正規雇用に限られている。しかしながら、今の状況が数か月、1年続くと大企業の中にも体力がが尽きるところが出てくる可能性が大きい。そうなると大企業の正社員といえどもリストラ、大量解雇の可能性も。
一旦、大企業が破綻すると、大量失業と連鎖倒産が発生し一種の恐慌状態となることも想定される。

最終的には金融危機も

大企業の破綻が続出する事態となると最終的には、その企業に融資をしている銀行の経営危機に発展し「金融危機」の発生も。政府は、資本注入や再編などで銀行の救済に乗り出すだろうが、その過程で生き残れる可能性の薄い企業は、切り捨てられることも。

1929年の世界大恐慌との類似性も

当初、新型コロナウィルの経済への影響は、2008年のリーマンショックに相当すると言われてきた。しかしながら、ここにきて影響の拡大から90年前の1929年に発生した「世界大恐慌」に匹敵するインパクトを経済に及ぼすとの見方が広がっている。今回のコロナショックでは、第2四半期のGDPが20%から最大35%程度減少する見込みで、失業率も米国では20%近くまで上昇する可能性が高い。これは、90年前の1930年代の「世界大恐慌」の時に記録したGDP20%減、失業率25%に匹敵する。
この90年前の大恐慌の結果は、ドイツとイタリアでは、「ファシズム」、日本では、軍国主義が台頭して中国に進出、最終的には第二次世界大戦が勃発した。
ちなみに、大恐慌が収束したのは、第二次世界大戦の勃発による軍需星団の拡大と兵士の大量動員による労働者不足から、失業率が急落したことによる。その間10年を要した。
またNYダウ平均株価が大暴落前の高値を回復したのは1950年代になってからで、実に27年を要している。

政府による経済対策の効果

各国は史上最大規模の経済対策

新型コロナウィルの感染拡大を受けて、各国の政府および中央銀行は、米国の200兆円規模の財政支出、日本政府も総額108兆円の経済対策など、大規模な財政出と金融緩和に踏み切った。これを受けてけ株価は一時の暴落から半値戻しの水準まで回復している。

  • 米国政府・・・200兆円の財政支出、家賃や金利の支払い繰延、一人当たり1300ドル支給など、更に200兆円の追加支出も
  • FRB・・・ゼロ金利まで利下げ、QE再開、地方債やジャンク債まで買入対象に
  • 日本政府・・・総額108兆円の経済対策、納税繰延、一人10万円の給付など
  • 日銀・・・ETF買入増加、国債を無制限買入、CP買入増額など

実体経済の活動停止には効果薄

しかしながら、今回のコロナショックでは、これまでのバブル崩壊とは異なり、実体経済の活動が半ばストップしていることから金融緩和の効果は限定的で、財政支出に関しても経済の崩壊を食い止めるのが精いっぱいといったところ。

アフターコロナの最終的な経済

新型コロナウィルの感染拡大は、ある程度長期間が予想されることから、今後、今まで考えられなかったような経済対策や政策が導入される可能性も

企業救済から一種の国家社会主義へ

トヨタのような超優良企業と言えどもコロナショックによって甚大な影響を被ることに。大企業でも経営に生きずまり破綻するところも。重要な企業に対しては政府による優先株による出資などの救済が行われる可能性が高い。そうなると、多くの企業の大株主が日本政府となり、国営企業も同然に。一種の「社会主義」的な状況が出現する可能性も。当然、高額な役員報酬や、配当も制限されるだろう。

BI(ベーシックインカム)の導入も

ロックダウン・自粛が長期化すると膨大な失業者が発生することは避けられない。特に労働者の吸収割合が高いサービス業を今回のコロナショックが直撃していることから、国内でも少なくとも100万人、場合によっては数百万人の失業者が発生する可能性も有り得る。しかしながら経済活動が実質的に停止状態のため、通常の経済対策では限界が。その結果、大量の失業者に対しては、従来の失業保険や雇用調整助成金などの支援策に加えて、「給付付き税額控除(マイナスの所得税)」などの、一種の「BI(ベーシックインカム)」制度が導入される可能性も。

政府債務の激増と中央銀行による引受

コロナウィルスによる影響が今後数年続くとすると、各国政府はさらなる財政支出を迫られる。市場での吸収は限界があることから、最終的には各国中央銀行が実質引受けることに。当然ほとんどは赤字国債の発行でまかなわれる。そうなると心配になるのが通貨の下落とハイパーインフレ。しかしながら今回は、経済活動自体が制限されていることから急激なインフレの発生は抑えられる可能性が高い。結果として巨額の財政赤字と低インフレが共存するという奇妙な状況に陥る可能性が高いか。ただ、生産活動が制限されることから、一部の品物では、丁度マスクやトイレットペーパー不足のような局所的な物不足が発生する可能性は、残る。

EUの実質的崩壊

コロナウィルので大打撃を受けているEUは、今後実質的な解体に向かう可能性も。特に打撃が大きいイタリア、スペインなどの南欧諸国は、EUに対して欧州が協力して「コロナ債」の発行を要請。これに対して、ドイツやオランダなどの北ヨーロッパ諸国は、他国の債務を負担することに難色を示しており、ギリシャの金融危機と同様に融資で対応を提案している。鍵を握るのがフランスの対応。フランスも今回大打撃を受けており、財政的にも厳しいことから、どちらのサイドに付くかによって、場合によっては、EU自体が分裂の危機に直面することも。

中国は意外にも健闘

今回の新型コロナウィルの発生地となった中国だが、意外にも健闘する可能性が高い。今回も世界の工場としてマスクや人工呼吸器の製造で存在感を示している。これに加えて財政的にも世界で2番目の外貨準備高を誇り、国内の金融・資本市場も半ば鎖国状態のため海外からの影響も受けにくい。
さらにITやAIを活用した国民の管理体制も世界一で、今後コロナが再流行した場合にも効果的に対応可能な体制が構築されている。
一つ気がかりなのが各国の一部でコロナウィルの感染拡大の責任を中国に追わせて「損害賠償」を請求する動きが出ていること。さすがに直接の損害賠償は無理でも、例えばEU発行の「コロナ債」を中国が購入するなど、丁度、戦後日本政府が賠償の代わりに「円借款」や「ODA」を行ったのと同じような対応を迫られる可能性もある。

新興国は切り捨

中国以外の新興国に関しては、自力で生き残れる一部の国を除いて切り捨てられることになる可能性が高い。幸い日本に近い東南アジア諸国に関しては、過去のアジア通貨危機の教訓を生かす形で大きな外貨準備を保有しており、一部の国を除けば何とか自国で対応できるだろう。ただその他の国に関しては、コロナの打撃に加えて、輸出の主力である一時産品の価格下落や援助の縮小カット、借入が不可能になるなど厳しい状況におかれるだろう。

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